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コラム

妊娠の初期症状と産婦人科を受診するタイミング
妊娠の初期症状と産婦人科を受診するタイミング

「妊娠したかもしれない」と思ったら、産婦人科に行くことは、誰もが知っています。しかし、どのようにして妊娠しているかどうかを察知したらよいのでしょうか。また、「妊娠したかもしれない」と思ったとき、すぐには時間が取れないとき、いつまでに、最初の受診に行かなければならないのでしょうか。

妊娠の症状と、産婦人科を受診するタイミングを解説します。

妊娠が疑われる症状

妊娠初期に起こりうる症状について具体的に紹介していきます。
症状には個人差がありますので、このような症状がある人もいれば全く感じない人もいます。以下のリストはあくまで目安として考えてください。

以下の17の症状のうち複数の症状が目立つという方は、お早めに産婦人科を受診するようにしましょう。当院では、妊娠しているかどうかの検診は産科で行っております。

1.眠気がひどい、倦怠感がある

妊娠すると、胎盤の発達により急激につくられるhCGホルモンや、妊娠を継続させるはたらきのあるプロゲステロンというホルモンが分泌されます。その影響で、身体に様々な不調を引き起こすことがあります。
その代表例として挙げられるのが異常な眠気と倦怠感です。
昼間に眠くなってしまうようになった、身体がだるくて起き上がるのがつらい、といった症状が出た場合は妊娠が原因かもしれません。ホルモンの影響で疲れやすくなるということもあるため、身体をゆっくりやすめるようにしましょう。

2.おりものの量が増えた、おりものが水っぽい

妊娠すると卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌が増えるため、その作用でおりものが変化します。
状態としては、量が増える、水っぽくなる、色がクリーム色や薄茶色になる、といったものが一般的には挙げられますが、おりものの変化は人によって個人差も大きいため、どのように変わったかよりも普段との違いを把握しておくことが重要です。

ただし、ポロポロとした状態になったり、魚や腐ったような悪臭がする場合は性感染症の可能性もありますので、早めに産婦人科を受診するようにしましょう。

おりものの異常について

3.便秘がち、ガスが出やすい

妊娠中に分泌される黄体ホルモンのはたらきによって、腸の動きが鈍くなり便秘が起こりやすくなります。大きくなっていく子宮が腸を圧迫することも影響しています。
食物繊維を積極的にとるなど、けんこうてきな食生活を心がけましょう。

4.胸が張る、乳頭がチクチク痛む

妊娠により卵胞ホルモンと黄体ホルモンが増えると、乳腺や乳管が発達するため、胸が張ったり乳頭にチクチクとした痛みが走ることがあります。
妊娠中期に入り、身体の変化が落ち着いてくると症状が治まる傾向にあります。

5.イライラする、気分が落ち込む

妊娠初期にはホルモンバランスが変化するため、イライラしたり気分が落ち込んでしまったりと感情のコントロールがしづらくなることがあります。
睡眠障害や思考力の低下、食欲の低下など、日常生活に支障をきたすようなことがあれば早めに医療機関を受診するようにしましょう。

6.腰痛が出てきた

妊娠すると、出産の準備のためにリラキシンというホルモンが分泌され、その作用で腰回りの関節や人体が少しずつ緩んでいきます。腰回りの関節や筋肉が緩むことで骨盤が不安定になり、腰痛を引き起こす原因となります。
骨盤がずれると体型の崩れや様々な体調不良の原因にもなるため、妊娠初期は骨盤ベルトを使い骨盤を支えてあげるようにしましょう。

7.吐き気がする、胃がむかつく

いわゆる「つわり」です。妊娠したことで起こるホルモンバランスの変化に母体が耐えきれないことが原因とされていますが、詳しい原因は未だ判明していません。
また、妊娠中に起こる食の好みの変化による栄養の乱れや、その他の症状によるストレスなども原因になると考えられています。

8.お腹が張る、腹痛がする

妊娠により子宮が大きくなり、膀胱や腸を圧迫することでお腹の張りや腹痛がおこることもあります。

9.肌荒れが出てきた、口内炎ができた

ホルモンバランスの変化により、吹き出物やニキビなどの肌トラブルがおこることもよくあります。
ホルモン分泌の影響でシミが目立つようになることもあります。シミは他の症状と違い一時的なものではないため、外出時には日傘を使うなど紫外線に当たらないよう気を付けましょう。

10.頻尿気味になった

妊娠すると腎臓の働きが活発にるため、尿量が増加したり排尿の回数が増加します。
子宮が大きくなっていくことにより、膀胱が圧迫されて容量が少なくなってしまうことも頻尿の原因とされています。
妊娠中は尿路感染をおこしやすく、膀胱炎などに罹ってしまう可能性もあるため、尿意を感じたらさっきも行ったからといって我慢したりせず、すぐにお手洗いへ行くようにしましょう。

11.食欲がなくなった、食欲がありすぎる

妊娠初期には、食欲がなくなったり、逆に食欲が増しすぎたりすることがあります。また、食べ物の好みが変わったり、同じものばかり食べたくなることもよくあります。
食欲がないときや食べられるものが少ないときは無理せず食べられるものだけを食べ、足りない栄養は医師に相談のうえ、サプリメントを活用するなど無理のない方法で摂取していきましょう。

12.においに敏感になった

特定のにおいが苦手になったり、今までは平気だったにおいで気分がわるくなったりということがよくあります。これは、いわゆる妊娠初期に起こると言われている「においつわり」です。
においつわりはhCGホルモンの分泌が原因とされているため、お腹が大きくなっていくにつれて落ち着いてくる傾向にあります。
出かけるときや料理の時はマスクを着用し、マスクの中でアメやガムなどを口に含むと気持ちが落ち着きやすくなります。

13.熱っぽい

女性の体温は、生理周期によって低温期と高温期のふたつに分かれます。妊娠初期には高温期が続くため、熱っぽく感じることがあります。
妊娠中期に入り身体の変化が落ち着いてくると低温期に入り、次第に身体の熱がとれていきます。

14.頭痛がする

妊娠すると、ホルモンバランスの乱れや黄体ホルモンの血管拡張作用により頭痛が起こりやすくなります。いわゆる、片頭痛が起こるときと同じような原因で頭痛が起こります。
妊娠中は身体の免疫が下がり、風邪やインフルエンザなどのウイルスに感染しやすくなるので、手洗いうがいなど感染症の予防に努めましょう。

15.生理以外の出血がある(着床出血)

受精卵が子宮内膜に着床したとき、1~2日程出血することがあります。これを着床出血(月経様出血)といいます。
着床出血は生理予定日の付近に起こるため、出血し始めは生理なのか着床出血なのかわからないこともあります。生理との見分け方としては、出血量が少ない、塊が出てこない、等が挙げられます。

16.生理が遅れている

生理周期が順調な方にとって、最もわかりやすい妊娠の兆候です。生理周期が順調なのに予定日を1週間以上過ぎても生理がこない場合は妊娠している可能性が高いです。
元々生理不順で生理が周期通りにこない方は、妊娠に気づかないこともあるかもしれないので注意してください。

17.めまいがある、ふらつく

妊娠すると、貧血や低血圧、自律神経の乱れなどによりめまいや立ち眩みが起こることがあります。
めまいや立ちくらみの症状が長く続いたり、頭痛や吐き気なども伴う場合は、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

受診するタイミングと診療内容

妊娠しているかどうかの検査は、受精卵が子宮内膜に着床することでつくられる「hCG」というホルモンが尿中に一定量あるかどうかで判定をします。
これは、病院での検査も市販の妊娠検査薬を使った場合でも変わりありません。

検査で判定できるくらいの量のhCGが分泌されるのは、だいたい生理予定日の1週間後となっておりますので、生理予定日から1週間経っても生理が来ない場合はそのタイミングで産婦人科を受診するのがよいでしょう。
生理周期が不安定な場合は、妊娠ではなく別の問題が隠れている場合もありますので、可能な限りお早めに産婦人科を受診ください。

また、受診の前に市販の妊娠検査薬を使用し、陽性が出ていた場合でも、子宮外妊娠など危険な妊娠の可能性もありますので、必ず産婦人科を受診してください。

初診の流れ

当院での初診の流れについて説明します。
初診の流れは医療機関によって違いますので、他の医療機関を受診される際は受診予定の医療機関へお問い合わせください。

1.受付

保険証などをご提出いただき、問診票を記入していただきます。

2.尿検査

市販の妊娠検査薬と同じように、産婦人科でも尿検査によって妊娠の判定をします。

3.問診

医師の診察があります。
妊娠は病気ではないため長期間の経過観察が重要になってきますし、妊娠ではなかった場合でも病気が隠れている可能性があります。
症状や気になること、不安なことなど、話したいことは全て話すようにしましょう。

4.経膣超音波検査

内診台にあがり、経膣超音波検査を行います。
下着を脱いで脚を開く必要があるため、着脱のしやすい服装で受診するようにしましょう。

5.お会計

受付にてお会計をします。当院では、次回受診のご予約は受付前の予約端末かWebにて承っております。

受診する際に必要なもの

ここでは、あくまで当院を受診することを前提に説明いたします。
他の医療機関を受診される際は受診予定の医療機関へお問い合わせください。

初診のときの持ち物

産婦人科はあくまで病院ですので、持ち物は基本的には他の病院と変わりません。

基礎体温表などをつけていた場合は、上記のリストに合わせて基礎体温表もお持ちください。
また、最終月経日や現在の体調、既往歴などを問診票に記入する必要があるため、覚えておくようにしましょう。

初診のときの服装

妊娠の疑いで産婦人科を受診した場合、服装によっては検査がスムーズに進まなかったり、経膣超音波検査の際にボトムスを全て脱ぐことになるということもあるため、着脱のしやすい服装で受診するようにしましょう。
理由とともにおすすめの服装を紹介しますので、以下の内容を参考にお選びいただけると検査がスムーズに進みます。

トップス

血液検査をすることになるため、腕をめくりやすいトップスが望ましいです。
また、経腹超音波検査をする可能性もありますので、ワンピースではなく上下が別々になっている服をおすすめします。

ボトムス

経膣超音波検査の際に下着を脱いで脚を開いていただく必要があります。そのため、下着を脱いでそのまま内診台にあがれる、裾をめくりやすいスカートが望ましいです。経腹超音波検査の際にスカートを少しおろしていただくこともあるため、裾だけでなくお腹周りもゆったりとしたものがおすすめです。
パンツスタイルの場合は全て脱ぐことになってしまうため、あまりおすすめはしません。

下着

洋服と同じく、着脱のしやすいものがおすすめです。

メイク

顔色からも健康状態をチェックしているため、顔色がわかるナチュラルメイクやポイントメイクのみでお越しください。

まとめ~妊娠の初期症状があった場合は早めの受診を

妊娠の初期症状があったら、まずは産婦人科を受診して正常妊娠であることを確認しましょう。
最後に生理が始まった日から6週間以内に受診をするのがベストです。既に過ぎてしまっている場合は、可能な限り早めに受診しましょう。
その後は、パートナーとよく相談して今後の方針をできるだけ早く決めることが大切です。

また、やむを得ない理由で出産をご希望されない場合には、人工妊娠中絶手術が必要になります。
中絶手術は、母体保護法により妊娠22週未満であれば実施可能ですが、女性の身体への負担を軽減させるためには、12週未満での実施が望ましいとされています。

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この記事の監修
エナみらいグループ統括医師 宿田 孝弘
宿田 孝弘
エナみらいグループ統括医師
札幌・石狩の産婦人科「エナレディースクリニック」の宿田です。母と子に優しいお産、女性が求める医療がエナにはあります。札幌・石狩市での出産や婦人科疾患のお悩みなど、お気軽にご相談ください。