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妊娠中の「つわり」はいつから?つわりの原因と症状を軽減する方法
つわりが始まるのはいつからか

初めての妊娠は戸惑いも多いですよね。中でも一番悩まされるのが「つわり」かもしれません。つわりの症状は個人差も大きく、周りの妊婦さんと違っていると不安を感じることも。

つわりについて正しい知識を持っていれば、不安を減らし、辛い症状を和らげる工夫をすることもできます。

そこでこの記事では、つわりの原因は何か?また症状を軽減する方法についてご紹介していきたいと思います。

つわりが始まるのはいつから?

つわりは早い人では、月経が遅れたと気づいた時点から始まる人もいます。一般的に妊娠5週目頃から始まることが多いようです。
最も症状が辛いのが8週から9週ごろ、15週から16週ごろに落ち着いてくると言われています。

しかしつわりの期間や症状の重さは個人差が大きいです。妊娠初期から後期まで、ほとんどつわりらしいものを経験しない人もいれば、出産の直前までつわりが続く人もいます。

体質によってはつわりは長期に及ぶので、上手く付き合っていく方法を見つける必要があるでしょう。

つわりの代表的な症状は?

つわりの症状

つわりの代表的な症状には次のようなものが挙げられます。

吐き気

胃や胸のむかつき、吐き気が起こります。食べても吐いてしまったり、空腹時にはより吐き気が強くなるけれど、気持ち悪くて食べられないといった症状が見られます。症状が重いと水を飲んでも吐いてしまうという方もいるようです。
逆に食べ物が常に口に入っていないと吐き気がする、という「食べつわり」という症状もあります。

匂いに敏感になる

妊娠前には全く気にならなかった匂いに、大きな不快感を感じるようになる方も多いようです。これには妊娠により自律神経が不安定になることが関係しています。
よく聞くのはご飯の炊ける匂いや煮物など。また、シャンプーやアロマなど普段いい匂いと感じられる香りにも敏感に反応してしまい受け付けられなくなる方もいるようです。

眠気、イライラ、頭痛

これもホルモンバランスが関係しています。寝てもずっと眠かったり、常にイライラした状態が続いたりします。また頭痛が起こることもあります。
このような状態の時、妊娠前と同じような活動を続けることは難しいですから、ホルモンによりそういう状態になっていることを理解して、無理をしないようにすることは大事でしょう。

つわりの原因とは?

つわりはそもそもどうして起こるのでしょうか?

それにはホルモンバランスが関係しています。妊娠によって活性化されるホルモン物質が、第4脳室底(脳幹と小脳に挟まれた空間)にある嘔吐中枢を刺激することによって、吐き気や様々な不快感を生じさせます。

また、妊娠により黄体ホルモンであるプロゲステロンが増加し、体内にガスが溜まりやすくなることも、吐き気の原因となります。
この他にも妊娠中はビタミン不足になりやすいという点もあります。ビタミン不足により、代謝障害や血糖値の変化、精神的な影響が起こる場合があるようです。

つわりに個人差があるのはなぜ?

つわりに個人差があるのはなぜか
つわりについて情報を調べる中で、人と比べてしまうこともどうしてもありますよね。つわりに個人差があるのはなぜなのでしょうか?

実は、つわりの原因とメカニズムについては全てが明らかになっていない面もあります。同じ人でも第一子と第二子ではつわりの程度が違うという場合があります。つわりの程度を決めるのは本人の体質や、ホルモンバランス、生活環境などの説がありますが、明確には言えないのが現状のようです。
元々の体質については自身で変えることはできないので、妊娠前につわりを軽減するためにできることはないかもしれません。

ただし、つわりを悪化させる環境があるのも確かなことです。妊娠後に、つわりを悪化させずできるだけ軽減できるように工夫できることについては次にご紹介します。

つわりを悪化させないためにできること

つわりを緩和させるためにできること
つわりには個人差があり、体質も関係しているため原因を一概に述べることはできませんが、つわりを更に悪化させてしまう要因があります。
そこで、つわりを悪化させないためにできることを知っておきましょう。

生活習慣

つわりを悪化させる大きな要因の一つは運動と栄養不足です。
ビタミンやミネラルが不足するとホルモンバランスはより乱れやすくなります。そこで吐きつわりがそれほどひどくない方であれば、なるべくバランスの良い食事を摂ることはつわり改善の助けになります。

また適度な運動も、自律神経を整えるのに役立ちます。妊娠中激しい運動は禁物ですが、軽く散歩したりストレッチをしたり、深呼吸をするだけでも副交感神経が活性化します。

精神的要因

つわりを悪化させる要因に精神的な要素もあります。
自律神経はストレスによっても乱れてしまうことがあります。赤ちゃんを授かることはとても嬉しいことですが、初めての経験や戸惑い、これからの不安というストレスもあります。

精神的要因によってつわりを悪化させないためにも、ストレスの少ない環境作りは大切です。パートナーや家族に協力を求めたり、仕事をされている方なら負担のない仕事内容に調整できるよう相談するなど、辛いつわりの時期を乗り越えやすくする環境作りも意識しましょう。

つわりの症状の対処法

つわりの症状の対処法
つわりの症状はとても辛いですが、少しでも軽減させる方法を知っておくことは助けになります。それぞれの症状に合わせた対処方法をご紹介していきたいと思います。

吐きつわりの対処法

吐く行為はとても体力を消耗するので、長期化すると心身ともに疲弊してしまいます。「赤ちゃんのために栄養を取らないと」とより焦ってしまうかもしれませんが、つわりがひどい時には食べることも無理をしないようにしましょう。

つわり中でもお腹はすくので、食べたいと思ったタイミングで食べれるものを少しでも口にするのが大切です。また、空腹は吐き気を強くさせるので、空腹の時間がないように1回の量は少なくても、頻繁に食べるようにしましょう。深夜にもお腹が空かないように胃の負担にならない程度に口にできるものを用意しておくといいでしょう。

妊娠中は、食事の時間やバランス良く食べないと…といった妊娠前の食生活が当てはまらなくなっても当然の時期です。食事をストレスとしないように、無理をせず食べられるものを食べることを優先しましょう。

ただし、嘔吐が続くと水分と塩分が体内から失われて脱水症状を起こす場合があります。スポーツドリンクなどを活用して、水分と塩分補給だけは意識するようにするとよいでしょう。

食べつわりの対処法

食べられないつわりの逆に、食べないと気持ち悪くなるので食べ過ぎてしまうというタイプのつわりもあります。
しかし、食ベ過ぎや食べ物の種類によっては胃を刺激して、よりつわりを酷くしてしまう場合があるので、このタイプの方の場合は食事の仕方にも注意をする必要があります。

食べすぎを防止するために、一度に多く食べるのではなく、少ない量を多くの回数に分けて食べるようにしましょう。
また、ごはんやパンなどの主食や、お菓子類は血糖値を急上昇させますし、早く空腹感を感じやすいためつわりを悪化させる場合もあります。
空腹感を感じないように、肉や魚、卵などのタンパク質や野菜などのビタミン、海藻などのミネラルなど、栄養素をバランスよく摂るとよいでしょう。

匂いつわりの対処法

匂いつわりには、食べ物の匂いと周囲の環境の匂いの2つの面で対処しなければいけないでしょう。

まず、食べ物の匂いが気になって気持ち悪くて食べられない、という時に効果的なのは食べ物を冷やして食べるという方法です。温かい食べ物を食べる時に湯気が立って、鼻に入ってくる匂いに耐えられず吐き気を催すという妊婦さんも多いようです。そこで冷えた状態で食べれば、少し食べやすくなるかもしれません。

周囲の環境の匂いの対処法は、なるべく匂いから遠ざかることです。家の中であれば家族に協力してもらう必要があるでしょう。家庭の中で不快に感じる匂いの例として、タバコ、生ゴミ、洗剤や化粧品の香料などが挙げられます。家の中ではタバコを吸わない、生ゴミはすぐに処理する、妊娠期間中は無香料の製品だけを使う、など家庭内で工夫することで不快な匂いを軽減することができます。

眠りつわりの対処法

眠りつわりは他の症状に比べて楽でいい、と思われる方もいるかもしれませんが、眠りつわりにも辛さがあります。眠りつわりは自律神経の乱れによって起こるので、気分の変調やだるさ、頭痛などを併発する場合もあります。

眠りつわりの一番の対処法は無理をしないことです。寝てしまうことを怠けとは考えずに、眠い時にはたくさん寝るようにしましょう。

ただ、ずっと寝ていることが可能ではない状況もあるかもしれません。その場合には交感神経を優位にする行動をすると眠気を覚ましやすくなります。例えば、散歩やストレッチなど、簡単に体を動かしたり、冷たい水で顔を洗う、人と会話をする、などです。

寝られる時にはよく寝て、起きていなければいけない時には上手に眠気を付き合いながらやっていくことがポイントでしょう。

見逃さないで!病院に行った方がいいケース

つわりの重症化
つわりは妊娠中多くの方が経験することなので、必要以上に心配しなくてもよいのですが、症状がひどい場合には見逃さずに病院に行ったほうがいい場合もあります。

つわりの重症化したものを「妊娠悪阻」といいますが、妊娠悪阻は全妊婦の0.5%前後が発症しているようです。妊娠悪阻の合併症として、意識障害や脳の後遺症が生じる場合もあります。
食べられないことによる脱水や栄養失調が重症化している場合には、入院や点滴が必要な場合もあります。
少しでも「つわりにしては重症すぎる」と感じたなら、必ず病院に相談するようにしましょう。

つわりの時期を少しでも楽にする生活アイディア

妊娠中のつわりはある程度避けては通れない苦しみと言えるかもしれませんが、そんなつわりの時期を少しでも楽にする工夫をしたいものです。簡単に生活の中で取り入れられるアイディアをいくつかご紹介したいと思います。

つわりに効くツボ

つわりは自律神経やホルモンバランスと関係があるので、ツボ押しも効果があります。つわりに効くツボを2つご紹介します。

内関(ないかん)

つわりに効くツボ(内関)

内関は手のひらを上に向けた時、手首の境目の線中央から指3本分下の位置にあります。反対側の手の親指で少し強めの力で押しましょう。
内関は消化器に効くツボで、胃の不快感や食欲不振を改善する効果があります。また、イライラやストレスなど精神面にも作用してくれるツボです。

裏内庭(うらないてい)

つわりに効くツボ(裏内庭)
裏内庭は足裏の人差し指の下辺り、膨らんでいる部分に位置しています。親指で軽く圧をかけてあげましょう。
裏内庭は胃腸系の不調に効くツボです。腹痛や嘔吐などに効果があるので、吐きつわりや食べつわりで調子が悪い方におすすめです。

妊娠用グッズを使う

妊娠がわかったら、負荷の少ないマタニティー生活のために色々アイテムを用意するのも良い方法です。
例えば、マタニティー服は体を締め付けない設計になっているので、早いうちから服を切り替えるとリラックスしやすくなります。服で締め付けられると血行が悪くなり気持ち悪くなりやすいので、着ている洋服を見直すことも大事なポイントです。

他にも抱き枕や大きめクッションなどを用意できます。もたれかかるように楽な姿勢が取れるものを見つけると、体のつらさや腰痛、不眠が軽減できます。出産後も赤ちゃん用に使うこともできるので、買っておいて無駄はないかもしれません。

定期的な気分転換

体調が悪いからと閉じこもりがちになると、気分もふさぎ悪循環となってしまうかもしれません。本当に症状が重い時には無理をする必要はありませんが、少し体を動かせそうな時は、気分転換に何か好きなことをしてみましょう。

妊婦さんだからと自分に制限をかけすぎず、趣味をしたり、友達に会ったり、映画を見に行ったりと、楽しいことをしている間はつわりを感じにくくなるかもしれません。

まとめ

この記事では、つわりが起こる原因や対処法についてご紹介しました。
つわりそのものを失くすことはできませんが、少しでも軽減する工夫をしながら大変な時期を乗り切れるといいですよね。辛い時期を乗り越えれば赤ちゃんと対面するという大きな楽しみが待っていますから、前向きに乗り越えていきましょう!

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この記事の監修
エナみらいグループ統括医師 宿田 孝弘
宿田 孝弘
エナみらいグループ統括医師
札幌・石狩の産婦人科「エナレディースクリニック」の宿田です。母と子に優しいお産、女性が求める医療がエナにはあります。札幌・石狩市での出産や婦人科疾患のお悩みなど、お気軽にご相談ください。